P-MAXとは、1つのキャンペーンからGoogle広告のすべての広告枠にアクセスできる、目標ベースのキャンペーンタイプです。
何が自動化され、何を広告主が決めるのかは、公式ヘルプに定義されています。 この記事ではその範囲を整理します。
- アクセスできる配信面は YouTube・ディスプレイ・検索・Discover・Gmail・マップの6つ
- 広告主が用意するのはアセット・オーディエンスシグナル・コンバージョン目標・CPA/ROAS目標
- 検索語句が検索キャンペーンの完全一致キーワードと一致する場合、その検索キャンペーンがP-MAXより優先される(公式に明記)
- 除外キーワードは設定できる。 ただし検索広告枠とショッピング広告枠にのみ適用される
- ブランド除外も使える。除外はブランドの登録より優先される
- 公式が挙げる自動化の範囲は入札・予算の最適化・オーディエンス・クリエイティブ・アトリビューション
何をするキャンペーンなのか
Googleの説明はこうです。
> P-MAX は目標ベースのキャンペーン タイプです。P-MAX を使用することで、1 つのキャンペーンからすべての Google 広告のインベントリにアクセスできます。
アクセスできる配信面は次の6つです。
| 配信面 | 何が出るか |
|---|---|
| YouTube | 動画広告 |
| ディスプレイ | 画像・レスポンシブ広告 |
| 検索 | テキスト広告 |
| Discover | フィード内の広告 |
| Gmail | プロモーションタブ等 |
| マップ | 地図上・検索結果 |
出典:P-MAX キャンペーンについて(Google広告ヘルプ、2026年8月15日確認)
複数の配信面を1つのキャンペーンで扱う形です。 Googleは自動化の範囲をこう書いています。
> Performance Max uses Google AI for bidding, budget optimization, audiences, creatives, attribution, and more.
入札・予算の最適化・オーディエンス・クリエイティブ・アトリビューションが、Google AI の担当する範囲として挙げられています。
広告主が用意するもの
| 入力 | 内容 |
|---|---|
| アセットグループ | 「特定のテーマやターゲット オーディエンスに沿ったクリエイティブをまとめたもの」。テキスト・画像・動画 |
| オーディエンスシグナル | 顧客データを含む、誰に届けたいかのヒント |
| コンバージョン目標 | 何を成果と数えるか |
| CPA / ROAS 目標 | 1件あたりいくらまでか、広告費に対して何倍か |
| 予算 | 日予算 |
オーディエンスシグナルは「ターゲティング指定」ではありません。 Googleの表現は、シグナルを追加することで「Google AI が強化されます」というものです。そこにしか配信されない、という保証ではない点に注意してください。
コンバージョン計測が前提です。
P-MAXは目標ベースのキャンペーンです。広告主が用意する入力にはコンバージョン目標とCPA/ROAS目標が含まれます。成果の定義そのものがずれていれば、そこに向けた最適化も意図とずれます。
配信より先に計測を確認してください。
制御できること
公式ヘルプで確認できたものを挙げます。
検索キャンペーンとの優先順位
検索語句が完全一致キーワードと一致した場合に、その検索キャンペーンが優先されます。
> 検索語句が検索キャンペーンの完全一致キーワードと一致する場合、Google 広告では P-MAX よりも検索キャンペーンが優先されます。
- 検索テーマは「フレーズ一致キーワードやインテント マッチ キーワードと同じ優先順位」
- 完全一致がどのマッチタイプにも無い場合は、広告ランクの高いキャンペーンが配信される
したがって、守りたい検索語句を検索キャンペーン側の完全一致で持っておくという組み方ができます。 ただし優先されるのは、検索語句が完全一致キーワードと一致したときです。一致しない検索語句については、広告ランクの高いキャンペーンが配信されます。
除外キーワード
設定できます。ただし適用範囲に制限があります。
> P-MAX の除外キーワードは、検索広告枠とショッピング広告枠にのみ適用されます。
ディスプレイやYouTubeには効きません。 ここを誤解すると「除外したのに出る」という事態になります。
アカウント単位でも設定でき、その場合は「P-MAX キャンペーンを含むすべての検索広告枠とショッピング広告枠に自動的に適用されます」。
出典:P-MAX キャンペーンの除外キーワード(2026年8月15日確認)
ブランドの除外
ブランド設定はP-MAXでも使えます。
- ブランドの除外:Googleの説明は「避けたいブランドに関連する検索語句に対して、キャンペーンが配信されなくなります」
- 優先順位:「ブランドの除外がブランドの登録よりも優先されます」
- ブランドリストはアカウント単位で作成し、個々のキャンペーンに適用する
出典:検索と P-MAX のブランド設定について(2026年8月15日確認)
自動化される範囲
出典:About Performance Max campaigns、P-MAX キャンペーンの除外キーワード、検索と P-MAX のブランド設定について(いずれも2026年8月16日確認)。※除外キーワードは検索広告枠とショッピング広告枠にのみ適用される。
この図の数値を表で見る
| 項目 | 担当 |
|---|---|
| 入札(bidding) | Google AI |
| 予算の最適化 | Google AI |
| オーディエンス | Google AI(シグナルは広告主が提供) |
| クリエイティブ | Google AI(アセットは広告主が用意) |
| アトリビューション | Google AI |
| 日予算・目標CPA・目標ROAS | 広告主 |
| コンバージョンの定義 | 広告主 |
| アセットの中身 | 広告主 |
| 除外キーワード | 広告主(検索広告枠とショッピング広告枠にのみ適用) |
| ブランドの除外 | 広告主 |
何を目標にするか、何を出すか、どこを避けるかは広告主側に残っています。
この記事に書いていない設定について。
上の図は、公式ヘルプで確認できた範囲のものです。Googleの管理画面の機能は更新されます。 実際に設定できる項目は、ご自身のアカウントで確認してください。
導入前に確認すること
目標ベースのキャンペーンなので、成果の定義が判断の起点になります。 重複計上、計測漏れ、成果の定義がずれていないかを先に見ます。
検索語句が完全一致キーワードと一致した場合、その検索キャンペーンが優先されます。ブランド名や主要な指名検索は、検索キャンペーン側で持っておくという組み方ができます。
除外キーワードとブランド除外を、配信開始前に設定します。除外キーワードは検索・ショッピング枠にしか効かないことを踏まえて、期待値を合わせておきます。
テキストだけでなく画像と動画も用意します。Googleは「アセット グループに有効な動画がアップロードされていない場合に、Google AI によって自動的に作成されます」と記載しており、素材には「既存の画像アセットとテキスト アセット」が使われます。「独自の動画をアップロードすると、自動生成動画広告は無効になります」とされています(P-MAX の動画の自動化について、2026年8月15日確認)。
何日回してから判断するかを先に決めておかないと、途中で触り続けることになります。 判断に必要な成果件数から逆算して決めてください。
よくある質問
- 既存の検索キャンペーンは止めるべきですか
-
公式には「補完するもの」と位置づけられています。 検索語句が完全一致キーワードと一致した場合はその検索キャンペーンが優先されるため、守りたい語句を検索キャンペーンに残す組み方ができます。どちらが良いかは商材と現状によります。
- 配信先を指定できますか
-
「この面だけに出す」という指定は用意されていません。 予算の最適化はGoogle AI の担当範囲として公式に挙げられています。広告主ができるのは、除外キーワード(検索・ショッピング枠)とブランド除外による「出さない」側の指定です。設定できる項目は更新されるため、管理画面でご確認ください。
- 除外キーワードを入れたのに広告が出ます
-
除外キーワードは検索広告枠とショッピング広告枠にのみ適用されます。 ディスプレイやYouTubeでの表示は、除外キーワードでは止まりません。
- 少額でも使えますか
-
目標に向けて最適化する仕組みなので、判断できるだけの成果データが貯まる規模かどうかが目安になります。 想定している成果件数から逆算して判断してください。金額の条件は媒体の規定をご確認ください。
- 成果は上がりますか
-
約束できません。 商材・競合・アセット・計測の精度によって結果は変わります。既存のキャンペーン構成によっては、配信面ごとにキャンペーンを分けて運用したほうが合う場合もあります。
- レポートで何が見られますか
-
Googleは「より透明性の高い分析情報を入手」をメリットとして挙げています。ただし従来のキャンペーンと同じ粒度で配信面別の内訳が見られるとは限りません。必要な指標が取れるかは、運用を始める前に確認しておくことをおすすめします。
ご相談
P-MAXを含めたアカウント構成のご相談を承っています。
現在のキャンペーン構成、計測の状況、守りたい検索語句を共有いただけると、どう組むべきかの見立てをお伝えできます。
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