バイオトイレの値段を徹底解剖!設置費用からランニングコストまで完全ガイド

バイオトイレの本体価格は、メーカーが公表しているもので約196万円〜891万円です(2026年8月14日時点)。幅が大きいのは、処理装置だけの製品と、トイレブースや建物まで含む製品が混在しているためです。

「相場は◯◯万円」という数字はよく見かけますが、何が価格に含まれるかを揃えずに比べても意味がありません。この記事では、メーカーが公式に金額を出しているものだけを型番つきで並べ、価格に何が含まれるかを製品ごとに明記します。

この記事の方針
  • 価格はメーカー公式サイトに掲載されている金額のみを載せます
  • 価格に含まれるもの(処理装置のみ/ブース込み/建物一体型)を製品ごとに書きます
  • 公表されていないものは推定せず「非公表」と書きます
  • 数値はすべて2026年8月14日時点のものです
目次

メーカーが公表している本体価格とレンタル価格

メーカー公式サイトで型番と金額を確認できたバイオトイレを、価格に含まれる範囲ごとに分けて掲載します。 公式に価格を出していないメーカーは「非公表」として別に記載します。

ミカサ「バイオミカレット」— 処理装置+トイレブース込み

全5機種に、本体価格とレンタル価格の両方が公表されています。

スクロールできます
機種処理能力本体価格(税別)レンタル月額(税別)
BM30-I40回/日3,430,000円82,000円
BM25-I30回/日3,540,000円80,000円
BM40-I50回/日3,800,000円87,000円
BM40-II50回/日4,520,000円100,000円
BM60-II70回/日5,260,000円115,000円

出典:ミカサ バイオミカレット 製品一覧(2026年8月14日確認)

価格には処理装置に加えてトイレブースが含まれます(BM30-Iはサイディング製、他の4機種は杉板製)。処理装置だけの価格ではない点が、他社製品と比べるときの注意点です。

処理能力と価格は単純に比例しません。 BM25-I(30回/日・3,540,000円)はBM30-I(40回/日・3,430,000円)より処理回数が少ないのに高価です。仕様の違いを確認せず、処理回数だけで比べないでください。

大央電設工業「バイオR21」— 処理装置本体

型番処理能力価格(税込)
M型50回/日1,958,000円
L型100回/日2,178,000円

価格に含まれるのは本体・コントローラ、室内スイッチ、菌床(そば殻他)です。トイレブースや建屋は含まれません。ミカサの価格と単純比較できないのはこのためです。

大央電設工業「MDBRシリーズ」— 建物一体型

同社は建物と一体になった製品も公表しています。15の型式があり、3,905,000円〜8,910,000円(税込)です。

スクロールできます
型式の例便器構成価格(税込・M型/L型)
PK1型大1小03,905,000円/4,125,000円
PK2型大1小14,070,000円/4,290,000円
MK3型大1小05,500,000円/5,720,000円
MK4型大2小28,580,000円/8,910,000円

出典:大央電設工業 バイオトイレ価格(2026年8月14日確認)

室内外灯(センサー付)・手荷物棚・セパレート便器・紙巻器・鏡などの付属機器が含まれます。 建屋ごと導入する場合の目安になります。

価格を公表していないメーカーもあります

コトヒラ工業は製品仕様を公開していますが、本体価格・レンタル価格とも非公表です(取扱店を紹介する方式)。

「バイオトイレの相場は◯◯万円」という数字を、そのまま予算にしないでください。

上のとおり、公表されている価格だけでも約196万円から891万円まで開きがあります。この幅の大半は、処理装置だけか、ブース込みか、建物一体型かという違いによるものです。見積もりを比べるときは、含まれる範囲を揃えてください。

本体価格以外にかかる費用

価格に含まれる範囲は製品によって違います(処理装置のみ/ブース込み/建物一体型)。そのうえで、いずれの場合も別途になり得る項目は次のとおりです。

  • 運搬費(設置場所までの搬入。山間部や狭あい地では割高になります)
  • 基礎工事(設置面の整備。土の状態によって変わります)
  • 電気工事(ヒーター・攪拌・換気に電源が要る機種の場合)
  • クレーン費(重量物の据え付け)
  • オプション(手洗器、暖房、多目的仕様など)

「本体価格=導入費用」ではありません。 見積もりを比べるときは、どこまでが含まれた金額かを揃えて比較してください。

ランニングコスト

電気代

メーカーが公表している数値を挙げます。

メーカー・機種常時消費電力メーカー公表の電気料金
バイオR21 M型300〜400W月額 約3,000〜5,000円
バイオR21 ML型350〜450W月額 約3,500〜5,500円
バイオR21 L型400〜500W月額 約4,000〜6,000円
ミカサ バイオミカレット(全機種)最大700W非公表

出典:大央電設工業ミカサ(2026年8月14日確認)

ミカサの「700W」は最大消費電力であり、月間の消費電力量ではありません。

700Wが24時間流れ続けるという意味ではないため、この数値から電気代を単純計算しないでください。ミカサは月間消費電力量を公表していません。

電気料金は、契約単価・気温・ヒーターの設定・使用回数によって変わります。汲み取り費用との比較を含めた考え方は、株式会社ビズファンが運営するバイオトイレの電気代の解説にまとめています。

消耗品と保守

おがくず等の木質担体は、使用状況に応じて交換が必要です。交換の頻度は、製品・利用回数・気温・含水率によって変わります。 保守料金は設備ごとの見積もりで、公式サイト上で一律の金額を公表しているメーカーは確認できませんでした。

レンタルという選択肢

工事現場やイベントなど期間が限られる用途では、購入せずにレンタルする方法があります。

ミカサは全5機種のレンタル価格を公表しています。月額80,000円(BM25-I・30回/日)から115,000円(BM60-II・70回/日)です(税別)。大央電設工業はレンタル価格を公表していません。

レンタル条件は期間・台数によって変動します。 短期と長期で単価が変わることが一般的なため、想定期間を伝えたうえで見積もりを取ってください。

費用を判断する前に確認しておきたいこと

金額だけで決めると、設置できない・運用できないという事態になり得ます。

STEP
そもそも設置できるか

下水道の処理区域内では、建築基準法第31条により便所を水洗便所以外にできません。 > 処理区域内においては、便所は、水洗便所以外の便所としてはならない。 非放流式のバイオトイレを恒久的に設置する場合は、建築確認の部局と事前に協議してください。下水のない現場での進め方はバイオトイレ設置の条件・手順の解説を参照してください。

STEP
残渣をどう処理するか

廃棄物処理法は廃棄物に「汚泥」「ふん尿」を含みます。「微生物で処理済み」というだけで廃棄物ではなくなるわけではありません。 交換したおがくずや分離した尿の搬出方法を、市町村の廃棄物担当課に確認してください。この費用も維持費に含めて考える必要があります。

STEP
処理能力が使用実態に合っているか

設計上の処理回数を超えて使うと、分解が追いつかず臭気の原因になります。環境省の実証では、利用が集中した際に処理性能が悪化した例が報告されています。ピーク時の利用人数を基準に機種を選んでください。

STEP
電源と設置環境が確保できるか

ヒーターや攪拌に電源が必要な機種では、電気工事の可否と費用を先に確認してください。低温環境では微生物の活性が下がるため、寒冷地では仕様の確認が要ります。

補助金や費用計上で負担を下げられるか

導入費用の一部を制度で賄える場合があります。ただし本記事で確認した範囲(環境省・国土交通省・観光庁・農林水産省の2026年度の公募情報)では、バイオトイレの購入費そのものを直接補助する全国共通の国の制度は見つかりませんでした。

建設現場で実務的に効くのは、国土交通省の直轄工事における「快適トイレ」の費用計上です。上限57,000円/基・月で、2026年4月1日から新しい取り扱いが適用されています(旧51,000円から改定され、基数の上限は撤廃されました)。

制度の詳細と、山小屋・観光施設向けの補助制度、自治体制度の探し方は、バイオトイレの補助金・費用計上を整理した記事で解説しています。

よくある質問

バイオトイレの値段はいくらぐらいですか?

公表されている本体価格は約196万円〜891万円です(2026年8月14日時点)。処理装置のみの大央電設工業バイオR21 M型が1,958,000円(税込)、建物一体型のMDBRシリーズMK4型が8,910,000円(税込)で、この幅の大半は価格に含まれる範囲の違いによるものです。運搬費・基礎工事・電気工事は別途になる場合があります。

一番安いバイオトイレはどれですか?

公表されている価格の中では、大央電設工業のバイオR21 M型(50回/日、1,958,000円税込)が最も低い金額です。ただしこれは処理装置本体の価格で、トイレブースや建屋は含まれません。ブース込みで比べるならミカサのBM30-I(3,430,000円税別)が基準になります。処理能力・設置条件・必要なオプションが用途に合っているかを確認しないと、安く導入しても使えないことがあるため、価格を公表していないメーカーの製品も含めて見積もりを取ることをおすすめします。

処理能力が高いほど高価になりますか?

単純には比例しません。ミカサの場合、BM25-I(30回/日)が3,540,000円、BM30-I(40回/日)が3,430,000円で、処理回数の少ないBM25-Iのほうが高価です。方式や仕様の違いによるため、処理回数だけで比較しないでください。

電気代は月にいくらかかりますか?

大央電設工業は自社機種の電気料金を月額約3,000〜6,000円(M型〜L型)と公表しています。ミカサは最大消費電力700Wと表示していますが月間消費電力量は非公表で、700Wが常時流れ続けるという意味ではありません。契約単価・気温・ヒーター設定・使用回数によって変わります。

レンタルはできますか?

できます。ミカサは全5機種のレンタル価格を公表しており、月額80,000円(BM25-I・30回/日)から115,000円(BM60-II・70回/日)です(税別)。大央電設工業はレンタル価格を公表していません。レンタル条件は期間・台数で変わるため、想定期間を伝えて見積もりを取ってください。

機種の比較や導入現場について

本記事は価格の実額に絞って整理しました。機種ごとの仕組みの違いや実際の導入現場については、運営する専門メディアバイオトイレナビの値段解説に、現場目線の情報をまとめています。

参考・引用元

参照した一次情報の一覧を開く

メーカー公式

制度

法令

技術・環境省の実証

筆者・監修者
 ビズファンSDGs担当@bizfun

株式会社ビズファンは、2017年9月1日に東京都港区で設立されました。広告代理事業やメディアマネタイズ支援、IoT事業、ビジネスインキュベーション、フィットネス事業など幅広い分野で事業を展開しています。SDGs推進にも積極的に取り組んでおり様々な自治体にSDGsパートナーとして認定されている。さらに、様々な環境保全活動にも賛同し、参加している。

参照/引用

環境省:環境技術実証事業広報資料
環境省:平成29年度自然地域トイレし尿処理技術分野実証試験結果報告書
環境省:平成25年度自然地域トイレし尿処理技術分野実証試験結果報告書
環境省:平成25年度自然地域トイレし尿処理技術分野実証試験結果報告書
環境省:平成24年度自然地域トイレし尿処理技術実証試験結果報告書
環境省:自然地域トイレし尿処理技術実証試験結果報告書
環境省:自然地域トイレし尿処理技術実証試験[経年実証試験]報告書
環境省:平成23年自然地域トイレし尿処理技術実証試験結果報告書
環境省:平成23年3月自然地域トイレし尿処理技術実証試験結果報告書
環境省:山岳トイレし尿処理技術実証試験結果報告書
環境省:2008年3月山岳トイレし尿処理技術実証試験結果報告書
環境省:平成20年8月山岳トイレし尿処理技術実証試験結果報告書
環境省:山岳トイレし尿処理技術 実証試験結果報告書:特定非営利活動法人 山のECHO
環境省:山岳トイレし尿処理技術実証試験結果報告書:特定非営利活動法人グラウンドワーク三島
環境省:山岳トイレ技術分野 実証試験結果報告書 有限会社山城器材

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